アメリカのホームパーティに出てくるようなダイナミックでゴージャスなローストビーフを作るのはとっても大変。
男女4人がキッチンに入ってシャンパンを飲みながらさくらんぼを投げてじゃれ合えるくらいの広さで、どでかいボウルでサラダを作り、大きなバットに七面鳥を一羽まるまんま乗せてあらゆる大瓶のスパイスで豪快に味付けできて、なおかつそのままドカンと焼けるオーブンがあるようなご立派なシチュエーションじゃないと大きなローストビーフは正直無理(そんなこと無いけど)。
我々の住むこの国にはこの国なりの住宅事情があって、そこにマッチした機能的なキッチンがあるんだからそのサイズに肉を合わせて日本人の繊細な几帳面さをフルに活かして小振りのローストビーフを作るというのはどうだろう?と思って作ってみたのです。
先ずは漬け込みダレ、和風なんだからやっぱり簡単なのが市販のめんつゆににんにく強めの焼肉のタレと日本酒を鍋に合わせてひと煮立ち。牛肉が焼きあがるまでそのまま直ぐ側に置いておく。
ココでお肉、常温に戻した高さ4cm×奥行き6cm×幅10cmの内モモ肉(もちろん牛肉)の水分をキッチンペーパーで綺麗に拭き取りひとつまみの塩を各面均等にすり込むそのまま10分ぐらい放置するとまた少しだけドリップが出るこのドリップを軽く拭いて温まったフライパンに少しだけサラダ油を引きトングで牛肉を持ちながら優しくフライパンに押し当てるように全ての面を均等に焼く。
時間にして一面35秒ぐらい。肉に火が通って色がゆっくり変わっていく光景を脳内でしっかりと妄想しながら全ての面を焼いて、熱い内にアルミホイル二枚でくるんで火を止めたフライパンの上に置いておく。
肉の粗熱が取れたらもう一度煮立たせて、火を止めた漬け込みダレにドボン。そのまま冷蔵庫で一晩・・・。表面はしっかりと焼色が付いて中は鮮やかな薔薇色。この薔薇色を強調するように断面を表に向けてお皿に盛り付ければ完成。
キッチンでさくらんぼを投げたらすぐに壁に当たってしまう小さなキッチンには小さなお肉を愛情持って焼く・・・旨い!小さくたって平気さ♪
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